小澤昔ばなし研究所は、口承文芸学者小澤俊夫によって設立された、
昔話やメルヒェンなど口伝えの文芸を研究する私設研究機関です。





1930年生中国長春まれ。小澤昔ばなし研究所所長。筑波大学名誉教授。
東北薬科大学講師・助教授を経て、日本女子大学教授、独マールブルク大学客員教授、筑波大学副学長、
白百合女子大学教授を歴任。国際口承文芸学会副会長及び日本口承文芸学会会長も務めた。
グリム童話の研究から出発し、マックス・リュティの口承文芸理論を日本に紹介。その後、日本の昔話の分析的研究を行い、昔話全般の研究を進めている。
1992年より全国各地で「昔ばなし大学」を開講。
1998年には独自の昔話研究と実践のため、「小澤昔ばなし研究所」を設立した。
また、1999年には季刊誌『子どもと昔話』を刊行し、昔話の研究と語りの現場を結びつけることに努めている。
昔話資料として『日本昔話通観』(同朋舎出版)の責任編集にあたり、
2005年以後は昔話本来の語り口に基づいた昔話集『子どもに贈る昔ばなし』(小澤昔ばなし研究所)シリーズを
刊行している。
2007年に、ヴァルター・カーン財団のヨーロッパ・メルヒェン賞を受賞。
2011年にはドイツ・ヘッセン州文化交流功労賞を受賞した。

代表的な著作
『昔話からのメッセージ ろばの子』、『小澤俊夫の昔話講座①入門篇 こんにちは、昔話です』、『グリム童話集200歳-日本昔話との比較』、
『改訂 昔話とは何か』、『グリム童話考 復刻版』、『昔話のコスモロジー 復刻版』、『ときを紡ぐ(上・下)昔話をもとめて』(以上小澤昔ばなし研究所)
『昔話の語法』(福音館書店)、『昔話入門』(ぎょうせい)、『働くお父さんの昔話入門』(日本経済新聞社)
『グリム童話の誕生』(朝日新聞社)、『昔ばなし大学ハンドブック』(NPO読書サポート)他。

再話
『日本の昔話』(全5巻、福音館書店)、『語るためのグリム童話集』(全7巻、小峰書店)、『語りつぎたい日本の昔話』(全7巻、小峰書店)他。

再話絵本
『かちかちやま』、『うまかたやまんば』、『みるなのくら』(以上赤羽末吉絵、福音館書店)、『子どもと読む日本の昔話』(全30巻、くもん出版)、『日本の昔ばなし』(全5巻、くもん出版)他。

翻訳
マックス・リュティ著『ヨーロッパの昔話 その形と本質』(岩波文庫)、同著『昔話 その美学と人間像』(岩波書店)、ハインリヒ・ハイネ『流刑の神々・精霊物語』(岩波文庫)、ハインツ・レレケ『グリム兄弟のメルヒェン』(岩波書店)、『完訳グリム童話』(ぎょうせい)他。編訳に、『世界の民話』(全37巻)、『世界のメルヒェン図書館』(全12巻、ぎょうせい)他。